
賃貸派、持ち家派論争は現代人の人生における永遠のテーマです。
仕事や家庭、子どもなどそれぞれ生活環境が異なるため、おそらく正解・不正解もないとは思いますが、実際問題どこに拠点を置くかは人生において大きな選択のひとつです。
筆者はついに妻、子どもを連れ実家に帰省することを決意。
築50年の我が家の一部(離れ)を解体し、そこに新築を建て敷地内同居するという計画の元、現在は無事建物も出来上がりついに引越しが完了しました。
未だ登記関係や片付け等済んでいないのでまだ完全に終わった(始まり)感はないものの、ここに来るまでの約1年半、「長かった~」としか言いようがありません。
本章より、敷地内同居にて新築を建てるにあたりその経緯ややってよかったことや後悔ポイント、悩んだ点などを数記事に分けて赤裸々に綴っていきます。
準備期間
新築するにしても、一番大事なのが着工前の準備です。
住宅展示場やショールームを回って具体的なイメージを想像、模索する一番ワクワクする楽しい時期かもしれません。
発注先の選定や金の工面なども同時進行しつつですが、我が家も例にもれずこの時点でそれなりに時間を要しました。
今回は着工までの準備期間で生じた諸問題について取り上げていきます。
【一般的な家づくりの流れ】
- 情報収集
- 資金計画
- 土地探し(土地売買契約・支払い)
- 依頼先選定(着手金支払い・ベースプラン・設計)
- 見積もり
※あくまでも一例です。この後もやることは続きますがとりあえず見積もりまで。
▼家づくりで何から始めたらわからない人へ▼
たたき台用図面作成
いきなり一般的な家庭とは異なりますが、我が家の場合、
- 解体
- 外構工事(家の裏が崖のため擁壁工事)
- 古い浄化槽を撤去し集中浄化槽へ
などがあり、着工までにも時間がかかっています。
そこで様々な構想を練る中、まず最初に取り組んだのは図面の作成。
というのも筆者は建設業をかじった(営業)こともあり、基本的な流れはザックリ頭に入っているし、設計士に混じって図面の作成なんかもしていました。
CADも少しならいじれるのでまずはたたき台として、土地面積から適当に図面を引いてみました。
かれこれ30は作ったと思います。そのほんの一部ですが紹介しておきます。

坪数はザックリ30坪ぐらいの長方形。間取り自体はいかようにでもなります。
夫婦ともにそこまでこだわりはなく、余計なことはせず『シンプルにすみやすい家』を希望。

こだわりというより環境的な意味で、隣接住居や日照時間を考慮し、南側に大きめの窓で採光したいとか、室内干し用設備や物干し用にバルコニーが欲しいとかその程度の希望です。
実際家の施工は複雑になればなるほど費用がかさむし、凹凸のあるいわゆる“格好いい家”はその後のメンテナンス(日常の掃除)が面倒だったり多かったりします。
敷地内同居の弊害
早速敷地内同居による問題発生。
先述の通り母屋とは離れになっているとはいえ、土地は共有しているため父母とは敷地内同居です。
土地代が掛からない一方で、つまりじぃじばぁばの意見を尊重(反映)しなければなりません。※子どもたちから見ると祖父母のため以下じぃじばぁばと記載
敷地内同居あるあるだと思いますが、我が家の場合じぃじばぁばと筆者の力関係がはっきりしており、特にじぃじは(毒親とまではいかないものの)頑固で融通が利かない昭和生まれのザ・頑固おやじです。
この年になって言いたいことは言えるようになったものの、現実問題頭が上がらないのもまた事実。
たたき図面を見せるや否や例えば、
- 玄関は真ん中にあるべき
- 玄関が狭いのは論外
- 和室は必須(義父母来客時用など)
- バルコニーはいらない
などなど。
本当は2階にリビング、水回りを配置して家事導線をもっと楽にするという案(図面も作成)が希望でしたが、即却下。
こだわりがないながらもちょっとしたことですら中々希望通りにはいかず、解体が進んでいきました。
依頼先(発注先)決定?!
理想の家を作るなら、いいパートナー(発注先)を見つけるのも重要なのは言うまでもありません。
・・・が既に決まっていました。
先述の通り、解体・崖の造作工事が先にあり、それらの元請け、つまり地元の工務店です。
実はこの工務店、筆者の祖父や曾祖父の時代からの付き合いで、今はその2代目?(か3代目)。
母屋の建築は先代でしたが、その後建物関連で不具合があればその都度連絡し、これまでも幾度となくリフォームを手掛けてもらっています。
こうならないために住宅展示場や、ハウスメーカー等のショールーム見学に連れて行ってみたものの、「間違ったものは作らない」「技術は間違いない」という謎の主張で、選択肢はここ以外になかったようです。
基本プラン決定?!
解体やら外構工事が同時進行で進む中、一応簡易図面が出来上がりました。

結局家事導線は考慮されず、(恐らくほとんど使わないであろう)来客のための和室を作り、玄関を中央に配置(したことでLDKは狭くなり)、じぃじの意見を尊重した間取りとなっています。
因みに著者作成の図面のため、採光面積や気密性も特に考えていない、たたき台用参考図面なので適当に壁も窓も配置しています(窓形状や扉、その他仕様含む)。
何か問題があるようならプロが何か提案してくるだろうと思い、この図面をそのまま工務店に投げて数日後、基本図面が出来上がってきました。
そして見てみると…
そのまま(全く同じ)でした
提案がないのもガッカリでしたが、外構まで頼むわけだしパースぐらい作って欲しかったです。
着工のお知らせ
とはいえ上記はあくまでも基本プラン。自由度の高い工務店だからこそこれから詰めるところは詰めればいいんです。
と思い放置していたところ、あの図面で進めていくとの通達がありました。
因みに、工事中筆者ファミリーはじぃじばぁばとは別の場所に住んでおり、工務店の連絡にタイムラグが発生しています。
つまり既に数週間前にGoサインが出ている様子。
母屋に行くとカタログがどっさり。
ここでも一切提案はなく「決めといて~」といった具合で、建築とは無縁の全くの素人のじぃじばぁばのところに(見方すらわからないのに)ポイっとカタログだけ置いていったようです。
後々気づきましたが、本工務店は良くも悪くも施主&業者に全て丸投げ。
昭和~平成の在来工法が主流のため、窓といえば引き違い戸。縦・横すべり、FIX窓といった概念はほとんどなく、開口は大きい方がいいと思っている節があり、デザインセンスは皆無。
建蔽率や耐震他最低限法令順守さえしていれば、あとは棟梁任せ。
健在は自分“基準”で発注し、業者丸投げで家づくりをしてきたようです。
流行りの窓少な目で高気密高断熱な家の提案、ソーラーや床暖、換気システム、外構の仕上がりや設備関係含め一切の提案もなし。
自身が営業マンだったので様々な提案、アドバイスはあってしかるべきと思っていましたが、やはりここは田舎。
年齢を重ねている分下手に口を出すと気分を害すかもしれない上に、ちょっとした口約束が本契約になりうるため、先行き不安でしかありませんでした。
資格持ちこそ正義
当然自分が知っていることや調べたことは、その都度じぃじばぁばに提案し、ここはこうすべきとかああすべきといったことは伝えていました。
しかし相手は何代も前から付き合いがある工務店かつ、一級建築士という資格持ち。何十年とこの業界にいるベテラン(ちなみに社長の年齢はじぃじより年上で齢75ぐらい)です。
所詮若造(筆者)の言うことより、その道のプロの言葉を信じて疑いません。
そして最悪なことにじぃじの先輩でもあり、田舎特有縦社会なのか何も言いたがりません。
筆者が工務店に(言葉を選びつつ)希望等伝達しても、わかっているのかわかっていないのかわからない要領の得ない返答もしばしば。
とはいえ、これまで実際のところ母屋のリフォームはきっちりやってくれていたので、一抹の不安は残りつつも何とかなるだろうと思っていました。
見積もりがないまま着工へ
解体から始まり、擁壁工事や浄化槽の移転などで業者が常に出入りしていたり、昔からの付き合いということもあったかもしれませんが、見積もりがないまま地鎮祭を終え(神主なし)、基礎工事に突入していきます。
「え、予算大丈夫かしら…」
と思いつつさらなる不安と共に工事が進んでいきます。
今回のまとめ
正直こんなに苦労するとは思いもよりませんでしたが、紆余曲折ありつつも住んでみたら住んでみたでトータル満足しているので結果良しとしています。
しかしながら、振り返ってみても思い通りにいかないストレスはそれなりに大きかったです。
敷地内同居、予想はしていたものの大変です。
