2020年3月30日現在、コロナウィルスが日本のみならず世界中で猛威を振るい、恐らく今後の歴史に刻まれるであろう深刻な事態となっています。
そして同日、思わぬ訃報が飛び込んできました。
日本を代表する国民的コメディアン、志村けんこと、志村康徳さんが闘病むなしく逝去されました。
悲しい、ただただ悲しい。ご冥福をお祈り申し上げます。
そんな中、生死をさまよう闘病中にもかかわらず、一部フェミ二ストがわざわざこのタイミングで氏を批判していたことにも無性に腹が立ちました(今どんな気持ちなのだろうか)。
そこで今回は、志村けんさんの功績を讃えつつ、追悼の意を込めて、現在のエンタメには到底及ばない、子供向けにおいても素晴らしいものであることを解説していきます。
誰が何といおうが日本を代表するコメディアン
私自身は、ぎりぎり30代のアラフォー世代で、リアルタイムでのドリフターズ全盛期(『8時だョ!全員集合』)を知らない世代ではあるものの、その後再編集された『ドリフ大爆笑』は欠かさず見ていました。
また、『加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ』、『志村けんのだいじょうぶだぁ』、『志村けんのバカ殿様』も大好きでした。
年齢を重ね、「ザ・ドリフターズ」が、ビートルズ日本公演の前座を務めるなど(それ以前からですが)、いわゆるコミックバンドとしてではなく、本当の意味でのバンドとしての功績を知り、ますますファンになりました。
自身も氏の笑いで育ち、そしてどれだけ多くの国民(台湾でも人気)を元気にし励まされたか、その偉業は計り知れません。
下品・お色気が鉄板の笑い
志村けん、特にドリフターズコントは、アドリブも入っているようで、実は徹底的に作りこまれていると言われています。
その中には「金たらい落し」や「一斗缶で殴る」、「食べ物を粗末にする」など、現代社会では到底許容されないものが多いです。
また、バカ殿様では特に目立ちましたが、冒頭に触れた、フェミニストが騒ぐような、いわゆる男性受けを狙った性的搾取ともとれる表現がいくつもあります。
事実私自身、子どもながらに家族団らんの時に、目の行き場に少し困ったのを覚えています。
わかりやすいからこそ面白い
子どもにとって現代のお笑いは複雑すぎて理解できません。現に我が家の娘(3歳)も、わかりやすい笑い以外興味を示しません。
固有名詞をあげるとすれば、少し前なら「ひょっこりはん」、「小島よしお」、現在なら、子供番組に出演する「ジャングルポケット」の斉藤 慎二さんが大好きです。
いわゆる、大人がみると一見くだらない、しかしながら、動きが大きく大声で、子供にはわかりやすい方が間違いなくウケます。
それを凌駕する志村けんの笑い
これらに対し、志村けんの笑いはどうなのかといえば、わかりやすいのは同じですが、
大人も子供も楽しめる
のが全く異なる点です。
確かにくだらない、性差別的な部分が多く、当時ですらPTA等から批判を受けていたようですが、現代のような、俗にいう観客イジリだったり、だれかを陥れるような表現が全くないのが素晴らしい点。
加えて、ストーリーや構成が素晴らしく、老若男女が思考停止で笑えるだけでなく、金ダライよろしく、体を張ったコントが多いのも印象的です。
嫌なら見るな、ただそれだけ
一部フェミ二ストには敬遠されていますが、そんなことはそれらを許容した制作側に言ってくれって話です。
現に、当時出演した人がひとりでも訴えた人がいたのでしょうか(見えない圧力は働いているかも知れませんが)。
そもそも、それこそ誰に言われたわけでもなく、見ることを選んだのはその人自身。ましてや生死をさまようこのタイミングで何故わざわざその発言をしたのか疑問でなりません。
また先述した通り当時は、
- 氏が悪いのではなく番組プロデューサーやテレビ局の問題
- 性差に対して寛容な時代だった
とも言えます。
過去のことだからと片付ける気は毛頭ありませんが、嫌なら見なければいい、心からそう思います。
現代のテレビは本当につまらない
正直、志村けんのように、コントに情熱を注ぐような番組が現代社会では減っています。
事実、現在のお笑い番組といえば、単にひな壇でしゃべったり、その中で誰かをいじるだけの、つまらない構成です。
個人的にこの風潮は、いじめを促進するだけのコンテンツでしかないと思っています。
もちろん、コントに情熱を注ぐコメディアンは、現在も多数いるとは思いますが、民法はコンプライアンスや製作費の観点からか、そこは避け、どこを見ても同じような内容となっています。
私はどちらかといえば関東圏の人間なので、ほとんど見たことはありませんが、いうなれば、吉本新喜劇が一番志村けんイズムを継承しているように感じます。(新喜劇の方が、もっと歴史は古いですが)
今も昔も何かしら問題はある
やはり子供は大人の真似をします。
私自身、変なおじさんの真似をしていた記憶はありますし、加藤茶さんの『ちょっとだけよ』はよく真似していました。
当時を振り返ってみれば、そこに人を傷つける要素は皆無でしたし、何より自分も楽しんでました。
こんな人間でも人並みに成長し、子を持つ年代となり、改めて子どものエンターテイメントが最高の時代だったなと感じます。
まとまりがなくなりましたが、個人的な思い出を書けばきりがありません。
志村けんさん、本当にありがとうございました。ご冥福をお祈り申し上げます。