子どもが想像力をフルに働かせて遊ぶ“ごっこ遊び”。
1歳8ヶ月を過ぎた我が家の娘も、突然ごっこ遊びのいわゆる“マネ”や“フリ”をするようになりました。
そこで女児に人気の定番ごっこ遊びアイテムといえば「おままごとキッチン」です。
今回は、自分で作る「段ボールおままごとキッチン」の作成手順や方法、かかった日数や費用を解説していきます。
ダンボールおままごとキッチンの作成手順・作成方法
おままごとキッチンは、1歳から幼稚園ぐらいまでの子どもが遊べるため、検討されるご家庭も多いと思います。
とはいえ、 子どもはとにかく“飽きるのが早い”です。
買ったはいいけどほとんど使ってくれず、スペースだけ奪って邪魔になるようなことは避けたいですよね。
そして何より、本当に興味を持っているのかも少し探りたいという思いもあるハズです。
興味を持たなければサッと捨てられますし、興味を持ってくれればしばらく遊んでもらって後々完成品を買い与えるも良し。
ということで、モノ作り全くの素人である妻が、「段ボールままごとキッチン」のDIYをしてみました。
※設計図なし、思いつきで作成しているため、クオリティは決して高くありませんので、あらかじめご了承願います
あらかじめ準備しておくもの
※画像は全てではありません。
【家にあったもの】
- ハサミ × 1
- カッター × 1
- 油性マジック × 1
- ガムテープ × 1
- 梱包用テープ × 1
- 木工用ボンド(手芸でも可) × 1
- ステンレスボウル × 1
- 両面テープ付磁石 × 1
- ポンプディスペンサー × 1
- コースター × 2
- 針金 × 1セット
- ボタン × 6
- ペットボトルキャップ × 4
- ビニールテープ(緑・赤) × 各1
- スケール × 1
- 千枚通し × 1
- ※おままごとおもちゃ(任意)
【購入したもの】
- 収納ボックス(大) × 3
- 収納ボックス(小) × 1
- リメイクシート × 4
- ワイヤーネット × 1
- S字フック(12個入) × 1
【貰ってきたもの】
- ダンボール × 3
トータルでかかった費用や、所要時間については後述しますが、もともと家にあるものでほとんど完結してしまうので、全て無理に揃える必要はありません。
STEP1.設計 - 完成イメージを作る -
今回の作業、私は全くのノータッチです。妻が発案し、突然やり始めました。
使用した段ボールは、スーパーで入手。強度を確保したいので、厚手の段ボールチョイスしています。
ネットショッピングをよく利用するご家庭なら、空き箱を残しておくのもいいと思います。
パーツごとの設計図はなく、イメージのみ。
左図:妻作成
右図:妻のイメージを元に著者(夫)がラフ画を作成
よく設計図なしで作れるなと思いつつも“出来上がりイメージ”だけでも明確にしておくと、作業が捗ります。
こんなイメージで、3つの段ボールを連結して作成していきます。
段ボールのサイズは下記の通りです。
幅(W):500mm × 奥行(D):400mm × 高さ(H):230mm
STEP2.シンク作成 - 切り抜き作業 -
次に切り抜きをしていきます。
シンク部分をどこにするか任意に決め、ステンレスボウルを当ててマジックで線をつける作業です。
後で大きさを調節出来るので、大きめよりは小さめで切り抜くのがポイント!
この切り抜いた部分にシンクとなるステンレスボウルをはめ込んでいきます。
ちなみに、切り抜きの型枠はボウルで取っています。多少の誤差があっても押し込めばはまるので、シビアに型どる必要はありません。
ステンレスボウルを仮置きしてみます。
切り抜きが小さすぎるようなら少しずつ削って調整していきます。
同様に、全ての箱を切り抜いていきます。
※子どもは乱暴なので強度確保のために、下の部分は箱を重ねてあります。
段ボールは厚みがあり、作業には少し力を込めて切り抜く必要があります。事故防止のためにも作業は一つ一つ行なうのが賢明です。
上箱を乗せると完成形のイメージがなんとなくお分りいただけるかと思います(左図)。
右図は左図の状態をそのままひっくり返した状態で撮影。
上箱も下箱に合わせた位置でカットしていきます。
実質シンクになる部分はダンボールが3重になっています。手を切らないよう慎重に作業しましょう!
全てのダンボールの切り抜きが完了。実際にボウルをセット(仮置き)してみます。
※本来は蛇口部分の穴もこの時一緒にあけておいた方が後々楽です。順番は前後してしまいますが、切り抜き作業はまとめて行うのが吉です!
STEP3.上半分の外枠を作る
箱上部をカットし、両サイドを斜めにカットしていきます。
※デザイン性を少し持たせたかっただけなので、斜めカットは任意です
STEP4.収納扉作成
STEP3で切り取った部分をそのまま使用します。
(お好みの)カッティングシートを貼っていきます。
なんでもよかったんですが、今回はレンガ調のリメイクシートをチョイス。
次に扉開閉のためのマグネットの取り付けです。
- 扉側に両面テープ付きの磁石を貼る
- 本体側のダンボールに千枚通しで穴を開ける
- 開けた穴に強力マグネットを差し込む
- 扉と本体を(右側)ボンドとガムテープで固定
マグネットの取り付け
マグネットはもっと普通のものでいいと思います。妻がなぜこれをチョイスしたのか謎ですが、本人曰く「これしか置いていなかった」とのことです。
同じく、扉側にもマグネットを貼り付けていきます。
他にも方法はいくらでもありますし、収まりを綺麗にする方法はありますが、“家にある(あった)もの”を出来るだけ使用したため、見栄えに関してはご容赦ください。
収納扉の取り付け
出来上がった扉を本体下部分に取り付けていきます。
本体と扉はガムテープで固定しているだけです。後ほどカッティングシートで覆うので多少汚くても問題ありません。
STEP.5上半分と下半分を連結
- 接地面にボンドを塗り上と下を組み合わせる
- シンク部分の切り口にガムテープを貼る
- 本体も全体的にガムテープで固定
どういう形であれ、上下がしっかりとくっついていれば問題ありません。
シンク部分にもガムテープを貼った理由は、シンク(ボウル)は取り外しが可能なので、ボロボロするのを未然防止するためです。
※全体のガムテープは、強度を保つことと、カッティングシートを貼る際凹凸を少し減らすための措置です。
STEP6.カッティングシートを貼る
ダンボールがむき出しになっている部分全てにカッティングシートを貼っていく作業です。
前面に、背面、側面、内側(任意)と、隙間なく埋めていきます。
計画性なくツギハギで貼っていますが、木目(柄)を合わせると見栄えも多少よくなります
妻曰く、この作業が一番大変とのことです。
ここまで出来ればほぼ完成です。あとは仕上げのみ、もう少しだけ頑張りましょう。
STEP7.ワイヤーネットを取り付け
- ネットの四隅に千枚通しで穴を開ける
- ラッピング等で使う針金をネットの隅に引っ掛けて穴に通し裏側へ
- 裏側に通した針金にボタンを通し針金をひねって固定
- 同様の作業を四隅全て行い固定
ここも固定の方法は色々あると思います。可愛いデザインのものもありますし、結束バンドを用いるのが一般的かもしれませんね。
ネットにS字フックをかけ、おままごとのキッチン用品などをかければ、それっぽくなります。
STEP8.蛇口の設置
本来であればSTEP2の時点で穴を開けておくのが理想です。
やり忘れてしまったのでここに来てこの作業をしていますが、結果、段ボールの厚みがありすぎて穴を開けるのに非常に苦労しています。
千枚通しで細かい穴をいくつも開けて大きい穴を開けるという非合理的な作業です。
ポンプを穴に差し込み蛇口完成です。
※先に穴を開けなかったために蛇口(ポンプ)が中途半端な位置で止まってしまっています。
やむなくこれが完成形です。
STEP9.コンロ作成
- ペットボトルキャップを2つ用意する
- 片方を千枚通しで2ヶ所穴を開ける
- キャップに針金を通し重ねてビニールテープで巻く
- コンロのつまみを付けたい任意の場所に穴を開ける
- 針金を通しワイヤーネット同様裏側をボタンで固定
- コルクのコースターをボンドで固定
コンロのつまみ部分制作
コンロのつまみはペットボトルのキャップを使用します。
2つで1つのつまみとなるので、必然的に2つつまみが必要なら4個、3つなら6個必要です。
ビニールテープの色を分けていますが一色でももちろん問題ありません。全体イメージに合う配色ならなんでもOKです。
片方にキリで穴を2ヶ所開けそこに針金を通し、本体のつまみを取り付けたい位置に穴を開け固定するだけです。
これをもう1つ作れば、2口コンロのつまみの出来上がりです。
ちなみに穴を通して固定しているだけなので、キャップをひねれば回る仕様になっています。
五徳制作
コンロの五徳にはコルクのコースターを利用します。
位置を調整してボンドで貼り付けるだけの簡単な作業です。
STEP10.収納におもちゃを入れて完成
予めサイズを図って収納ボックスを用意しておきます。
サイズに決まりはないので収まればOKです。
ここにおままごと用のおもちゃやぬいぐるみなど、種類別におもちゃを収納すれば完成となります。
※重ねて収納できるタイプのボックスを選んでいます。
収まりも綺麗なのでおすすめです。
DIY段ボールままごとキッチンにかかった日数・総費用
娘は喜んで“ごっこ遊び”をしてくれているので、制作した妻も大満足です(できる前から楽しんでいた:左図)。
段ボールおままごとキッチンのメリットは、下記の通り。
・費用がかからない(安く作れる)
・サイズを任意に決められる
・細々したおもちゃの収納スペースができる
・邪魔なら好きなときにいつでも壊せる
・興味があるか確認できる
そしてデメリットは、やはり強度が弱い点です。
とはいえ、主役は子ども。子どもが喜んで使っている時点で作って正解でした。
既製品も実はかなりお手頃価格ですし、段ボールのタイプでクオリティが担保されたものもかなり安く販売されています。
何をしてあげるかは親次第ですね。
というわけで、自作による「段ボールままごとキッチン」制作にかかった日数や費用をまとめます。
制作日数:3日(1日2時間程度)
制作費用:1,100円(税抜)
今回家にあるものを出来るだけ利用しているということもありますが、かかった費用はたったの1,100円でした。
場合によってはもっとかからないかもしれません。
見栄えは手作り感満載ですし、既製品に比べれば残念な部分は多々ありますが、愛情たっぷりのおままごとキッチンにトライしてみてはいかがでしょうか。
まとめ
何かに興味を持ったかと思えばすぐに飽きるのが子供。成長とともに子供の興味は目まぐるしく移り変わります。
その興味にできる限り沿うよう、与えられるものは与えてあげたいと思うのが親心。
とはいえそう思う反面、毎度毎度欲しいものを与えるとモノ(おもちゃ)が増え過ぎて大変なことになってしまいます。
スペースの確保が必ず必要で、特に賃貸ともなると、“片付ける(捨てる)ことを前提”としておく方が合理的かなと思います。
案外簡単にできるのでDIYで作ってしまうのもおすすめです!
【こんなご家庭におすすめ!】
- 1~2歳のお子さんがいておままごとに興味があるか見極めたい
- 賃貸住まいなどで出来るだけスペースを取られたくない
- ぶっちゃけお金を出来るだけかけたくない